陸軍歩兵第十九連隊、またの名を敦賀連隊。
福井県敦賀市現在の桜ケ丘町団地が敦賀連隊兵営の跡地です。
現在も当時のものが残っているので、その遺構を追っていきます。
敦賀連隊(陸軍歩兵第十九連隊)とは
福井県敦賀市桜ケ丘。
現在多くのアパートが立っているこの地がかつての連隊跡です。
ちなみにこの横にある病院の方も敷地内です。
明治29年。日清戦争の賠償金と国民からの増税で対ロシアに備え軍備拡張を行いました。その中で、陸軍の師団増設計画が起こり、一旅団二個連隊を新設することになり、敦賀は洪水続きで疲弊した町を活性化させる目的で誘致しました。結果、敦賀に旅団司令部と第十九連隊。鯖江に第三十六連隊が置かれました。
参考:『敦賀市史』
敦賀連隊の置かれる際、井の口川の増水についていろいろとあったようですが、飛ばします。
そんな敦賀連隊です。
営門歩哨舎
明治時代から続いた軍国時代の連隊の跡が今でも残っているのはやはり貴重です。
現在の桜ヶ丘団地入口には今も歩哨舎が残っています。
この団地の入口もなんだかその敷地内の正門として、かつての名残を現わしているようです。
境界杭
その歩哨舎の脇には陸軍省の境界杭もあります。
軍国時代の負の遺産みたいな見方をされる現代において、こうして現地に残しておいてくれることはありがたいことです。
もちろん軍国時代を肯定しているわけではなく、「史跡」として伝えていることに価値があると思っています。
壁
県道225号線団地沿いには、当時の壁が残っています。
現代では見ない形なのですぐわかります。
道が高くなっていくにつれて壁も上がるかと思いきや、壁の方は高さが変わらないので、最終的にこんな感じになっていました。
昔は道の高低差が無かったのでしょうか。昔からこんなはずではないですよね・・・。
団地横の敦賀医療センターの方にも壁がありました。
川は先ほどの井の口川です。
この堤も当時の物でしょうか。さすがに改修してるかな。
金山橋
そんな井の口川に「金山橋」という橋が架かっています。
この橋の欄干部分の装飾など当時の物だそうです。
ただ色が塗られたりはしています。
連隊跡内敦賀連隊史蹟碑
さて、先ほどの営門歩哨舎から団地へ入るとすぐに、このような碑が建っています。
アパートだらけの中にあるのでこれまた独特の雰囲気ですが、こうやって証明してくれています。
先ほども書いた通り、負の遺産として姿を消していく軍事施設跡ですが、こうして史跡として残していくことも価値のあることと思いますので、今後とも守っていってもらいたいです。
基本情報(アクセス)
最寄り駅は、JR敦賀駅からバスに乗り換え、桜ケ丘バス停下車すぐ。
駐車場はありません。
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