勝山には多くの桜の名所があります。
その桜の名所の中でも有名なのはやはり、「長山公園」と「弁天桜」だと思います。
その中で、今回は「長山公園」を取り上げたいと思います。
長山公園とは
長山公園は福井県勝山市の公園です。
桜の花見名所としても、勝山市内のみならず、福井県の中でも有名だと思います。
運動場や公園もあり市民の憩いの場となっています。
長山公園の入口には、門を飾るような桜が覆いかぶさり、その下には「長山公園」の標柱と六地蔵さんがいます。
ここから、坂を少し登ります。
歩きで行くと結構疲れます・・・。坂もまあまあ急です・・・。
長山公園の桜の素晴らしさは、おそらくよく知られていると思うので、今回は長山公園がいかにして桜の名所になったかの歴史を少し見て行こうと思います。
桜の名所になった経緯
この長山公園の桜は、昭和2年(1927)に下後区の世話役の市橋定吉氏が、私財で吉野桜五百本を九頭竜川堤上に植樹した後、役場の援助により、加えて昭和5年に堤上の下に二百本、長山公園に百本植樹したことにはじまります。さらに、この後も自分の畑で苗木を育てて、約千本を植え、学校へもわけたそうです。
かなり地元思いの方だったのですね。
その後、長山公園は柳原籐左衛門さんが面倒を見て育てました。地元の思いは次へとつながっていくのです。
その後、『文部科学省 私立大学研究ブランディング事業』によると、昭和九年の新聞には4月26日満開となり連日7千~8千の花見客が訪れたとなっています。
戦後の昭和二十四年、樹齢が26年で見頃となり、4月10日~16日迄「はなまつり」が開かれました。花火の打ち上げ、長柄おどり、歌合戦など各種の催しが長山公園も含めて開催されました。
戦前からこの桜の事業が始まっていたのですね。
勝山の桜の名所と言えば、今だとやはり長山公園と弁天桜が有名ですが、この桜の一大事業が始まったのがこの二つの地だったわけです。
昭和25年4月6日 長山公園に桜苗300本植樹 引用:『勝山市ホームページより 勝山町弘報室寫真ニュース』 |
昭和24年のはなまつりの後に、昭和25年にさらに300本植樹されたのですね。
通りで、あの桜の数なわけです。
「長山公園の桜」の今
遊具あり、ピクニックなどを楽しむ家族、夫婦、親子で賑わっていました。
ここは、勝山の遊園地的な場所でもあります。
公園内には球場もあり、市民の憩いの場となっているのです。
そんな勝山の街の象徴的な公園に、多くの桜。
しだれ桜もあり、歩道の上に咲く多くの桜は素晴らしいものです。
桜の名所として有名となった長山公園。雪害と肥料不足などで枯死してしまったこともありましたが、多くの方々の支援で、今日までこの桜が咲き誇り、地域の人に親しまれる存在になっているのです。
参考文献:『勝山市ホームページより 勝山町弘報室寫真ニュース』『文部科学省 私立大学研究ブランディング事業』
基本情報
参考までに、私が訪問したのは4月3日。一部既に散っているところもありました。
見頃は4月上旬くらいでしょうか。
交通アクセスですが、この長山公園の入口は結構わかりにくい所にあります。
国道157号線、県道261号線(滝波長山線)からは、長山町交差点を南(勝山駅方面、県道131号線)へ進み、芳野医院前交差点を左に行くと公園口があります。
県道17号線からは、沢田交差点を北東へ県道131号線を進み、芳野医院前交差点を左に行くと公園口があります。
最寄り駅は、えちぜん鉄道勝山駅。駅からバスに乗り換えで勝山高校入口バス停で降りて、徒歩二分です。
駐車場は公園内にあります。
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