福井県永平寺町松岡の吉野地区西野中の田んぼの中に、不自然に杉が一本生えているのが見えます。あの杉は一体何なのか、郷土資料に見ます。
現地の様子

遠くからでも目立つ一本の杉。明らかに不自然です。杉の木は太く、ただ、伐られたのか何なのか、太さの割に高さはありません。

根元はしっかりしています。この狭い範囲だけ土も残されており、少し盛り上がっているのは根のためなのか、塚のようにも見えなくはないです。
ああいったものは、祠だったり、古墳や塚だったり、刑場だったり、木そのものが祟りの対象だったりしますが、ここはどうなのでしょうか。

では伝説を見ていきましょう。
伝説
一本杉
西野中の田の中に一本杉がある。昔は三本あったのか、里謡に、
俺は、野中の 三本小杉、二本切られて、俺ひとり。
引用:『福井県の伝説』
西野中の一本杉
大字西野中の北方、田中に大なる杉一本あり、昔は三本ありしにや、今に里謡を存す
俺は、野中の 三本小杉、二本きられて、俺ひとり。
引用:『吉田郡誌』
これだけ?
と思うかもしれませんが、私が探した限りこれだけでした。
郷土資料にも特に何か載っているわけではなく、なんの負の感もありませんでした。
ちなみにこの辺に、血原という地名があるようなのですが、これはなかなか、字からしておどろおどろしい地名です。これに何か関係してないかなとも思ったのですが、特に何も書かれておらず。
地元の人に聞けばよかったのですが、誰も外におらず。
ただ見つかったのが上記の記述でした。
地元の歌に残っているという話。しかもその歌は何だか物悲しい。一人ぼっちになった杉の歌でした。

しかしこの歌自体も昔からあるのでしょうから、相当昔から一本杉だったのでしょう。それ以外に知ることができるものは無いですが、これもちゃんと伝わっているれっきとした言い伝えなのです。
参考文献
『福井県の伝説』著者河合千秋 出版昭11
『吉田郡誌』出版1909
基本情報(アクセス)
| 自動車 | 福井北ICから5分 |
| 駐車場 | なし |


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